道場の営業自粛。ソフィアは何処へ?#5
アリッソラの東にあるソフィアの道場。
入り口のドアの上には大きな菱形をした水色に輝くガラスのオブジェが取り付けられている。また、道場の北側は大きな池と隣接している。池の前には、水のマークと、風のマークが掘られた木製の看板がある。
おそらく、この道場は、水と風のテムテムを使うことを理念として運営しているのかな。そんな事を考えながら、道場に入ろうとすると、今日は開いていないと門番をしている人から言われる。
「ソフィアが居ない時は、道場は閉めることにしているんだ。だって、ソフィアが居ないのに道場破りは出来ないだろ?」
ソフィアはいつ帰ってくるんでしょうか?
「さぁね、すぐ帰ってくると思っていたんだけど、今回はなかなか帰ってこないんだよ。ここから北にある、Ponts Offerts(贈られた橋)の方へ行ったと思うんだけど、もし良かったら探してきてくれないか?僕たちも困っていたところなんだ。」
わかりました。それでは、探しにいきましょう。
Ponts Offertsに向かう途中、町中でツアーガイドのお姉さんが何か困っていた。どうやら、この辺の地理にあまり詳しくないので、観光客からの質問に答えられないようだ。
いいでしょうガイドさん。私が何とかしましょう。
「皆さん、ここから南の方向へ行きますと、パワースポットの真っ赤な岩を、見ることが出来ますよ。えぇ、南というのは、ブリサルドゥマールの方向でしてね・・・。」
「その話、2回目ですよ」
まぁ重要な話ですからね、2回くらい説明しないとと思っているんですよ。はははっ。
「あと、パンフレットに書いてあることと違うんですけど?」
それは、一般の方には教えられていない、皆さんだけに特別な情報なんですよ。
「おぉ!それは、ありがたいなぁ。早く行ってみなくちゃ」
観光客に案内したあとで、ガイドのお姉さんに話しかけると、お礼に傘をくれた。
「あなたのお陰で、助かったわ。パンフレットに書いていない情報まで、教えちゃうなんて流石ね。えっと、失礼だけど、あなたの名前はなんて言ったかしら?」
マックスです。ザダールのマックスです。
「マックスね、覚えておくわ。また困ったら助けてちょうだいね」
えぇ、もちろん。それでは、私は先を急いでいますので、これにて失礼します。
道中は相変わらずゴールデンボールブリッジ状態で、戦闘が続く。バキバキに鍛え上げられたクリストルも流石に疲れ気味だ。
水系のテムテムを初めて捕まえた。ちなみに、一番右側にSVsというステータスがあるが、これがテムテムの個体値を表しているようだ。1~50であって、高いほど強いらしい。
個体値以外に、努力値のようなものもあって、一つのステータスにつき500まで増加する。ただし、全ステータスの合計の努力値は1000までが上限となっているようだ。テムテムの素質や、戦い方にあわせて努力値を増やしていくのが、このゲームのやり込み要素となっている。まぁ、この辺はポケモンと同じである。
簡易テムポリウムというのは、建築基準法みたいなものは無視されて建てられているのだろう。こんな崖の端っこに建てるなんて、いつ崩れてもおかしくない。
崩れて無くなる前に、しっかりと使わせていただく。
今日はこの辺までかなぁと思って、野宿の準備をしていると、クリステルが話しかけてきた。
「今回は、私の出番は無いんですか?」
そうだなぁ。進化でもしない限り、もう出番ないかもしれないよ。
「そりゃあんまりですよ。私のレベルはメンバーで一番高いし、毎回バトルで頑張っているんですよ。もっと紹介してくださいよ」
わかったよ。次回ね、次回。
「・・・。まぁいいでしょう。頼みましたよ」
次回は、ソフィアを見つけることができるのだろうか。
そして、クリステルの出番はあるのだろうか。
冒険はつづく。